2011年の東日本大震災時、ホールや体育館などの多くの建築物で天井の落下事故が発生したことから、国土交通省・文部科学省による特定天井(※)に関する基準改正の流れが強まり、天井の脱落対策に係る基準が新たに定められました。それに伴い、建築基準法施行令および関連省令の改正、関連告示の制定・改正が行われ、2014年4月1日に施行されました。
ホールの天井は、照明器具を設置したり梁や配線、空調ダクトなどを隠すといったデザイン的な役割だけでなく、断熱や遮音、反射・吸音といった機能的な役割も担っています。
このため、「響き・音量」「静けさ」「意匠」を確保しながら、いかに耐震性を向上させるかが重要になってきます。
※特定天井とは…脱落によって重大な危険を生ずるおそれがある天井。具体的には6m超の高さにある面積200㎡超、質量2kg/㎡超の吊り天井で、人が日常利用する場所に設置されているもの。