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ホーム > jet全日本エレクトーン指導者協会 > jet会員のご紹介~私たちのステキな先生~ : 2021年12月号 松本知子先生
月刊エレクトーン 2021年12月号
全国にあるjet会員の個人宅教室を訪ね、エレクトーン指導の独自の工夫やエレクトーンへの想いをインタビューします。
今月は東京都杉並区から、松本知子先生(ヤマハミュージックリテイリング 銀座店支部)の『まつもと音楽教室』におじゃましました。
PROFILE
(まつもと・ともこ)5歳からピアノを始め、小学校6年生の時に初めてエレクトーンに触れる。音楽大学入学を機に上京し、沖浩一氏に師事。19歳で3級を取得し、その後、約20年間ヤマハシステム講師として銀座店を中心に、上級科専門コースで多くのプレイヤー(CASIOPEA 3rdの大髙清美ほか)や指導者(純烈・後上翔太の母親/jet講師)ほかを育成。
1986年にjetに入会。翌年より『まつもと音楽教室』を主宰。新宿朝日生命ホール、旭川大雪クリスタルホール、ザ・プリンスパークタワー東京にてリサイタルを開催。不慮の事故でご主人が急逝された時も、心の支えとなったのは音楽と生徒たちの明るい笑顔。“この仕事は天職”だと語る。
旭川でエレクトーンに出会い、いつもワクワクしながらレッスンに通っていたという松本知子先生。音楽大学への進学を機に上京し、エレクトーンは憧れの沖浩一氏に師事。その後、ヤマハシステム講師として稼働したのち、銀座店支部の創成期より長きに渡り活動している。アメリカのバークリー音楽大学に入学するために貯金もしたが、蓄えができた頃には100名を超える生徒を抱え、そのまま指導に邁進。システム講師時代を経て、現在は杉並区に自宅兼音楽教室を構える。
「子どもが産まれた年に個人の教室を始めました。最初は同時期に出産したママ仲間たちから、“子どもにピアノやエレクトーンを教えてくれない?”とお話をいただき、子どもたちが保育園に行くようになると、またそこのお友達が入ってくれました」
子どもの指導に関する講座や教材研究会にはできる限り参加し、リトミック講師の資格も取得した。
「子どもはすべてを吸収します。間違ったことを教えたら、それも吸収してしまう。
最初はそれが怖かったのですが、勉強を重ねて少しずつ自信もつき、今は毎日が充実しています。『だいすきエレクトーンシリーズ』の教材もとても良いもので、レッスンは自分にとってとても幸せな時間です」
指導者としての研鑽とともに松本先生が大切にしているのは、きめ細かなコミュニケーションだ。
「私と生徒はもちろん、生徒さん同士、そして保護者の方とのコミュニケーションも大切にしています。私の教室では、子どもは個人レッスンに加えて年6回、大人の生徒さんは個人レッスンに加えて年10回のグループレッスンを行っています。子どものグループレッスンでは、ゲーム感覚でソルフェージュや楽典など、普段の個人レッスンではなかなかできない部分を補っています。ここで顔を合わせて仲良しになれば、発表会のアンサンブルなどでも一体感が生まれやすいんです」
大人のグループレッスンは、“レッスンの後のお食事会が楽しみです”と発表会後のアンケートに毎回書かれるほど大好評。
「今はコロナでできないのですが、やはりそういう時間も貴重です。まつもと音楽教室開設以来の生徒さんたちが、そういう場で“また来月も頑張りましょうね!”と励まし合って、ずっと続けてくださっているんです。また、私の教室には“父母会”があります。最初は有志の方が発表会を自主的に手伝ってくださっていたのですが、今は父母会として2年ごとに数名が役員さんになってくださって、発表会当日は受付やお花の手配などご協力いただき、とても助かっています。発表会についてのご意見などもうかがって、次への参考としています」
工夫を凝らした演出の発表会、『サウンドカーニバル』、地域のさまざまなイベントへの参加など、“楽しいこと”に積極的なそのルーツは幼少時代にある。
「私も習い事でいろいろなイベントに出させてもらいました。特にバレエの先生は、雪まつりのステージ、老人ホームや刑務所など、いろいろなところで踊らせてくれて、それが大切な経験になっています。私の教室でも、教材を見て弾いておしまいではなく、楽しいことにどんどん結びつけてあげたい。レッスンに来た時よりも、帰る時に少しでも明るく元気になって、また次のレッスンを楽しみにしてもらえるように、笑顔で褒めて盛り上げて送り出すように心掛けています。上手に弾けるようになることも大事ですが、頑張って練習したことで、音楽の楽しみや達成感を少しでも感じてもらえるレッスンができるように、これからも指導していきたいと思っています」
月刊エレクトーン2021年12月号より 写真/jet本部 文/森松慶子(本文)