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ホーム > jet全日本エレクトーン指導者協会 > jet会員のご紹介~私たちのステキな先生~ : 2021年10月号 直野朱美先生
月刊エレクトーン 2021年10月号
全国にあるjet会員の個人宅教室を訪ね、エレクトーン指導の独自の工夫やエレクトーンへの想いをインタビューします。今月は愛媛県新居浜市から、直野朱美先生(ヤマハミュージックリテイリング 新居浜店支部)の音楽教室『ACCORD MUSIC』におじゃましました。
PROFILE (なおの・あけみ)5歳からヤマハ音楽教室に通い始め、その後ジュニア科へ。9歳よりエレクトーンからピアノの個人レッスンに。JOC(ジュニアオリジナルコンサート)にも参加。中学1年生の時にエレクトーンを再開し、『エレクトーンステージ』のソロ部門で四国エリア大会に出場。19歳の時に大阪キャットミュージックカレッジのミュージッククリエイターコースへ。卒業後は高松へ引っ越し、楽器店でピアノ講師をしながら三木楽器にてレッスンを継続。23歳で新居浜に戻り、地域イベントや高齢者施設などで演奏を始める。26歳の時、地元ホールでエレクトーンコンサートを企画・実施。2020年春から、ピアノ・エレクトーン教室を主宰。jetの先生と出会い入会する。
『ACCORD MUSIC』(アコード・ミュージック)を主宰する直野朱美先生は、音楽講師であると同時にプレイヤーであり、また音源制作もこなすクリエイターでもある。その多彩な活躍を支えているのは、“今
自分が本当にやりたいこと”と常に正直に向き合い、考えた末の路線変更には恐れずにチャレンジし、その都度精一杯学んできた豊かなバックグラウンドだ。
「5歳からヤマハ音楽教室に通い、9歳からピアノの個人レッスンに進みましたが、お友達のエレクトーンの先生が私に、“ノリがエレクトーンに向いていると思う。ぜひ個人レッスンも受けてみれば”と勧めてくださったんです。やってみたい!と思って、中学からエレクトーンとピアノを両方習いました」
高校は、地元・新居浜の高専の化学科へ。しかし、音楽教室で特別講師の指導を受けたことがことがきっかけで、自分にとって音楽って何だろう?自分はどこまでできるんだろう?と考えるように。将来を真剣に考えた結果、高専を退学。大阪のキャットミュージックカレッジ専門学校のミュージッククリエイターコースでDTMを学んだ。
「当時の自分にとってDTMは挑戦でしたが、楽器を弾くだけではなく“作る”ということを知り、音楽の世界がさらに広がりました。DTMの勉強は音楽観を広げ、エレクトーンという楽器を知るのに役立ち、あらためて演奏する楽しさを感じました」
三木楽器のエレクトーンステージで銀賞を受賞したが、自身としては悔しさの残る結果だった。専門学校卒業後、高松で楽器店のピアノ講師を始めたが、その悔しさが忘れられず再び大阪に転居。エレクトーンステージに再度チャレンジして、念願の楽器店別本選金賞受賞を果たした。
「目標を達成できたことは自信になりました。子どもの頃から引っ込み思案でしたが、そこから人前で演奏する、お客さんと楽しい時間を共有するというほうへシフトしていったと思います」
リベンジを果たして新居浜に戻り、プレイヤーとして地元の音楽家と一緒に地域での演奏活動を開始した。
「当初は音楽教室を開こうとは考えておらず、演奏活動がメインでした。でも、生徒さんが一人来てくださるようになって、指導者として勉強しなくてはと思っていたところに、インスタでjetの先生のご投稿をお見かけし、“よかったらいろいろと教えていただけますか?”とご連絡した縁で、jetに入会したのが2020年の秋でした」
“新居浜店のjetの先生はみんなとても研究熱心で、ベテランの先生からも教わることは多い”と話す直野先生。ひとりでどれだけ勉強しても限界があるため、いろいろな人と交流することで刺激を与え合いながら、また自分も変わりたいと有機的なループが生まれている。教える立場を経験してみて、新たに開けてきた視野もある。
「鍵盤ソルフェージュの指導などしている時に生徒さんの様子を見ていて、自分もこんな感じだったのかな、当時の私の先生は、今の私のような気持ちで私のことを見守ってくださっていたのかな、と思ったりすることもあります」
自分自身がやりたいことに真っ直ぐ向き合ってきた直野先生だからこそ、生徒自身の“ワクワクする気持ち”を大切にしたいという思いは強い。
「生徒さんにとって私は、“先生”というよりも一緒に音楽を楽しむ仲間のような存在でありたいと考えています。楽しむためには、自分がやっていることに自信を持つことも大切。迷いながら寄り道もしましたが、結果、それが自分の音楽を育てることにもなりました。いろいろな捉え方、感じ方があるので、それぞれの感性を大事に育てられる先生を目指したいです」
月刊エレクトーン2021年10月号より 写真/jet本部 文/森松慶子(本文)