数学と音楽。まるで接点がなさそうに見えて、実は密接な関係にある。古代ギリシャ時代、数学者たちが周波数を研究していく中で音律が確立された。マラン・メルセンヌは12平均律を確立、「音響学の父」と呼ばれている。
「そういう意味では、数学者の僕はアーティストと呼ばれてもいいし、桑山くんは数学者と呼ばれてもいいと思うんです」とは秋山先生の弁。
秋山先生とアコーディオンの関係も深い。本格的にアコーディオン演奏に取り組んだのは55歳のとき。札幌の近郊で、哀愁を帯びた透明な音色でアコーディオンを弾いているおじさんに出逢い、弟子入りした。それほどその音色は美しく、衝撃だった。
実は秋山先生、音楽は得意でない。音痴で笑われた子どもの頃の苦い経験から、音楽には敵意すら持っていた。学生時代アコーディオンに憧れサークルの先生に指導を受けたが、長続きせず、挫折。それ以来、ずっと心残りだった。
北海道で再度アコーディオンの音色に触れた先生に、いつも自分が数学を教える中で世界中の子どもたちに繰り返し伝えているメッセージが思い浮かんだ。
「やれば、必ずできる」
この言葉を自分も実行しようと。それから北海道アコーディオン協会代表の久保達男先生に師事して約8年、1年前から由美さんに教えられるほど(?)の腕前へと上達した。
「恥ずかしきことの多い人生ですが、人生はたった一度きり。僕は生き恥をさらしてるようなものですが、やりたいことをやれないであの世には行きたくないので」







