「ツチケンナイト」は、Vol.1からエリック・ミヤシロさんという超一流のトランペッターがゲストに招かれた。サミー・デービス・ジュニアのトランペッターとして14歳でプロデビュー。以後、数々のメジャービッグバンドでハイノートヒッター(飛び抜けて高い音を演奏する人。トランペット・セクションの中でも格別の敬意を払われる)として米国を拠点に活躍してきた、ジャズ界の巨人だ。
ステージ上の哲学者・ツチケンさん × 天才トランペッター・エリックさんという組み合わせの妙。予測もつかない展開に胸をふくらませる双方のファンで、会場の椅子はすべて埋め尽くされている。土屋さんがステージに現れると、会場全体の熱気はいやがおうにも高まった。
「このライブのことを考えるだけで身体が硬直してしまって…。今日はできるだけこのライブのことを考えないようにしていきたい」
のっけから始まったツチケン流の挨拶に、会場は大爆笑。著作に見られる独特な表現とユニークな語り口は、ステージ上でも健在だ。なにより、観客のツチケンに対する愛が会場に満ちあふれているのがわかる。他のジャズライブ会場とは少々空気の異なるなごやかなムードに包まれつつ、ライブはスタートした。







