83年にアメリカでジャズ・ピアニストとして華麗なデビューを果たし、以来多くの音楽シーンを創出してこられた小曽根真氏。近年はオーケストラとの競演でさらに音楽ファンを驚かせています。
自分の音楽そのものと言われるビッグ・バンドNo Name Horsesとの最新アルバムまで、辿られた道行きを語っていただきました。
両親共に音楽をやっていましたから、もの心ついた頃からオルガンを弾いていました。5歳の時に母親から「ピアノやってみたら?」と勧められ、レッスンに行ったんですがバイエルに嫌気がさしてすぐにやめてしまった。つまんない…(笑) その頃既にオルガンであればちゃんと曲を弾けていたわけですよ。だからバイエルの単調さが我慢できなかった。学校ではモーツァルトとか聴かされて楽しくない。LP聴いて感想文書くなんてナンセンス!なんて思ったりして。
子供心に黒鍵を弾くことに面白みを感じていて、白鍵だとドレミファソラシドとなり、つまんない。でも黒鍵だとドレミソラ、なんだかハーモニーがあって、それで見つけた曲が「お座敷小唄」!祖父がうちに来るといつも弾いて聴かせていました。(笑)

その後、北野タダオ先生に師事しました。先生は僕をジャズ・クラブに連れて行ってどんどん弾かせる、実地教育ですよ。この繰り返し…。そうこうしているうちに東京に行って勉強しようかなと先生に相談したら反対されました。「東京に行くのだったらアメリカまで行けば良い!」と。そこで初めてバークリー音楽院という学校を知りました。今でこそ日本人の学生は300人くらいいますが、当時はとても少なかった。
「Jungle」は誰にも遠慮せず、自分自身に聞こえてきた音を譜面にして、片っ端から出来たものをPDFにしてメンバーに送りました。今回のアルバムは本当に難度が高くてキツイから練習しておいてもらわなくてはならない。2-3週間前からさらってもらいました。
父、小曽根 実の影響でジャズに興味を持ち、独学で音楽を始める。
1980年渡米。1983年ボストンのバークリー音楽大学ジャズ作曲・編曲科部門を首席で卒業。同年ニューヨークのカーネギーホールでソロ・ピアノ・リサイタルを開き、米CBSレーベルと日本人初の専属契約を結び全世界デビューを果たす。同時にグラミー賞受賞アーティスト、ゲイリー・バートン(ヴィブラフォン)のグループに参加、ワールド・ツアーを開始。この頃から作曲家としての活動も始め、ゲイリーをはじめとするさまざまなミュージシャンたちに曲を提供するようになる。2003年2月、ゲイリー・バートンとのデュオ『ヴァーチュオーシ』(Concord)で、第45回グラミー賞に初ノミネート。近年は、クラシックにも本格的に取り組み、シャルル・デュトワ、尾高忠明、井上道義、大植英次らの指揮のもと、国内外のオーケストラとガーシュウィン、バーンスタイン、モーツァルト、ベートーヴェンなどの作品を演奏している。また「第18回国民文化祭・やまがた2003」では自作のピアノ協奏曲「もがみ」を弾き振りで発表。
一方、2004年には自らがプロデュースする総勢15名のビッグバンド「No Name Horses」を結成し、翌年には「No Name Horses」のデビュー・アルバムをレコーディング。2007年には東京JAZZに「No Name Horses」を率いて参加し、『着実にこの世界に新風を送っている』(日本経済新聞)と評された。
2008年3月は、「No Name Horses」のセカンドアルバム『Ⅱ』の全国ツアーで約1ヶ月熱いステージを繰り広げた。
2009年5月には、「No Name Horses」のラテン音楽をテーマとしたアルバム『JUNGLE』のリリース。このアルバムにも参加しているラテン・パーカッションのパーネル・サトゥルニーノをゲストに7月から全国クラブ・ツア-を行い、続けて7月末から8月にかけてフランスのラロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭とスコットランドのエジンバラ・ジャズ・フェスティバルに出演予定。
精力的な演奏活動のかたわら、人気FMジャズ番組「OZ MEETS JAZZ」のパーソナリティーを務めるほか、テレビ出演や舞台音楽、ドラマ音楽を手がけるなど、ジャズの世界を超えた幅広い活動へと挑戦を続けている。
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