2008年10月にスタートしたジョン・マクラフリンとチック・コリアの夢の競演“ファイヴ・ピース・バンド”がヨーロッパ・ツアーを大成功におさめ、2009年2月にいよいよ東京に上陸しました。
多くの日本のファンを魅了し続けるその秘密に迫ります。

―― このバンドでツアーするにあたって、あなたは新たに3曲書き下ろしていますが、曲はどのようなコンセプトで書いたのでしょうか。
時が経つにつれていろいろなことが変化したという意味では、日本も他の国と変わらないだろうけれど、日本は世界のどの国よりも高い生活水準を維持していると思う。もしもどこかの世界機関が、“最高生活水準維持”部門のグラミー賞のようなものを作ったとしたら、日本はその部門で功労賞を受ける権利があるだろうね(笑)。だからこそ、私も日本に来るのをいつも楽しみにしているんだ。もちろん、日本も他の国と同じようにいろいろな問題を抱えているとは思うけれど、精神面や倫理面である一定の価値観を維持しているから、これだけ高い生活水準も保つことができるんじゃないかな。それに、日本ではもともと芸術や音楽が大切にされていて、歴史的に見ても日本は世界でいちばん熱心なジャズ・ファンのいる国のひとつでもあるし、日本の専門家はジャズの歴史やレコーディングについてとても深く研究している。おかげで、私も故郷に帰るような気持ちで日本に来られるんだ。これはとても嬉しいことだよね。
良い質問だね。それはアーティストである私にとっても、人生で最も重要な課題なんだ。ピアノに向かったり何か新しいことを考えたりする時、私はいつもそのための方法を考えている。人間の心の中には、その人の文化的な背景や受けた教育の種類に関わらず、持って生れた美意識というものがあると思うんだ。人間が生きていく上で、「楽しむ」というのはいちばん大切なことのひとつだけれど、「美意識」という言葉を辞書で調べると、いろいろな説明がある中で、いちばん単純明快な定義は「楽しさを感じるもの」とある。つまり、「楽しさを感じさせるもの」という意味で、音楽というのは人間にとって自然なものなんだ。もちろん、好みの音楽の種類やスタイルは人それぞれだから、私は様々な好みを持つ人たちとコミュニケーションを取るために、ありとあらゆる種類の音楽や、コミュニケーション能力に優れたミュージシャンについて研究しているよ。60年代の頃、私は難解なジャズとクラシック以外の音楽に興味がなかった。でも、70年代になって出会ったスティーヴィー・ワンダーとジョニ・ミッチェルの音楽が、私の視野を広げてくれたんだ。
たしかに、私の音楽はある意味で複雑な部分が多いかもしれない。でも、私のプロジェクトは多岐にわたっていて、複雑な音楽しかやっていないわけじゃない。ボビー・マクファーリン(vo)やゲイリー・バートン(vib)との音楽や、先日ワイフのゲイル(・モラン:vo)が大好きだと言ってくれた「マイ・スパニッシュ・ハート」のメロディーみたいに、明快なものもあるからね。つまり、私はトリオやソロ、譜面で書いた音楽やインプロヴィゼーションという具合に手を変え品を変えて、ファンや私自身の興味を持続させる工夫をしているんだ。私はビル・エヴァンスやキース・ジャレット(共にp)のように、特定の表現方法に集中するタイプじゃない。彼らの音楽は非常に深いものだし、とても美しいし、彼らには自分の表現を深く追求するという確固たる哲学がある。でも、私はそうじゃなくて、常に新しい編成や表現方法を追求しているんだ。フリー・ジャズから私のいたクインテット、メロディーの美しいオーケストレーションが印象的なギル・エヴァンス(arr)とのプロジェクトまで、幅広い可能性を追求したマイルス・デイヴィスと同じだよ。
1941年マサチューセッツ州チェルシーで生まれる。ジャズ・トランペッターの父親から影響を受けピアノを習い始める。1960年代にモンゴ・サンタマリア楽団、ハービー、マン、スタン・ゲッツのグループに参加。そして1968年にマイルス・デイビスの記念碑作品「イン・ア・サイレント・ウェイ」「ビッチェズ・ブリュー」に参加して話題を集める。1970年にアンソニー・ブラクストンとサークルを結成。そしてそして1972年、名グループ、リターン・トゥ・フォーエヴァーを結成、驚異的セールスを記録。1970年後半にはハービー・ハンコック、ゲイリー・バートンとのアコースティックな音楽への追求を見せる。1980年代に入るとクラシック音楽、ニュー・ビバップ論の展開など幅広い活動を続ける。1985年にGRPレコードと契約し、チック自身の名グループ、リターン・トゥ・フォーエヴァーを超えたと言わしめた最強グループ、 "チック・コリア・エレクトリック・バンド" を結成。さらに、メンバーにジョン・パティトゥッチ(b)、デイブ・ウェックル(ds)、とチック・コリア・エレクトリック・バンドを結成。2つのグループで活動を展開。そして1992年には念願の自己レーベル "ストレッチ・レコード" を設立。
<DVD>
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3,990円(税込)
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5,250円(税込)
チック・コリア率いる伝説のグループ、リターン・トゥ・フォーエヴァーの一度きりの復活ライヴを収めたグループ初の映像作品が登場。
スタンリー・クラーク、アル・ディ・メオラ、レニー・ホワイトという第2期=黄金期のラインアップによる、繊細でいてド迫力な演奏が圧巻。
作品の詳細はこちらから
UCCJ-3021/2 (2枚組)
3,500円(税込)
チック・コリアとジョン・マクラフリンの2人を中心とした超話題のオール・スター・スーパー・バンド!!
ゲストにハービー・ハンコック。
UCCO-9181 3,500円(税込)
通常盤(2CD)
UCCO-1034/5 3,200円(税込)
夢のアルバムついにが実現。ジャズ・ジャイアント、チック・コリア&若手ナンバーワンピアニストの上原ひろみ。この豪華二人が贈る夢のデュエット・アルバム
ゲストにハービー・ハンコック。
“Spot Light” Guest Book