ホームシアター/オーディオ Home Theater & Audio
ブルーレイのロスレスサラウンドを圧倒的な迫力とクオリティで再現


麻倉 うん。ワンボディの「YSP」でその課題にチャレンジしたのは、とても意義深いと思いますよ。最近はブルーレイディスクが普及し、7.1ch/HDオーディオ音声のコンテンツが簡単に手に入るようになりました。でも普通のユーザーには、それを気軽に体験する術がなかったでしょう。「AVアンプを買うつもりはないけど、新しい7.1chの世界観は感じてみたい」という潜在ニーズは少なくないはず。そう考えると「20万円弱のワンボディできちっとした音が出るフロントサラウンド」という商品コンセプトは、実はすごくわかりやすいものだなと。

加藤 はい。今回あえてラインナップを拡大した意図も、まさにそこにあります。

安井 AVアンプとサラウンドスピーカーでシステムを組むと、設置性の問題に加えて、ケーブルなどもろもろプラスの出費もかさみますからね。トータルの予算で見るとコストパフォーマンスとしては満足していただけるのではないかと考えています。ちょっと気が早いですけれど(笑)、『YSP-5100』が市場で評価していただければ、将来的にはもう少し上のクラスにチャレンジしていきたいという気持ちもありますね。


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視聴ジャンルに最適な音場空間が得られる「シネマDSP」では、音の遅延対策が施されたゲームモードなど全11種類のモードを用意。部屋に合わせた音を導き出す「インテリビーム」など設定の簡便さも◎。



麻倉 サラウンドだけじゃなくて、2chのステレオモードも非常にグレードアップしましたね。これも感心した点です。

竹下 せっかく音質を最重視し、スピーカー容量も大幅に増やすんだから、オーディオのヤマハとして2chの音もしっかり楽しめる製品にしようと。そこでステレオの再生用として、単品スピーカーにも使われているツィーターを「YSP」としては初搭載しています。

麻倉 たしかにヤマハファンは、映画ソフトだけでなく、日常CDもよく聴く音楽好きが多い気がします。これも『YSP-5100』らしい個性の出し方ですね。ちなみに従来のステレオモードの際は、ビームスピーカーの一部を使っていたんですか?

田中 はい。ウーファーに加えて、左右2個ずつのビームスピーカーをツィーターとして使用していました。ただ、それだと音圧的に限界がある。かといってツィーターの個数を増やすと干渉の問題が出てくるんです。

麻倉 先ほど試聴した印象では、ステレオについてもやっぱりウーファーキャビネットを大きくした効果が出てる気がしますね。特別重低音を鳴らさなくても、もともとの低域がしっかりしてるから中高域の歪みが少なく、透明感もぐんと映えてくる。ヴォーカルものの自然な臨場感などもなかなかでした。

竹下 音質は、どこまでいっても最終的にはアコースティックですから。そこは、バックキャビティの偉大さです(笑)。

麻倉 CDの音はもちろん、HDオーディオ音源も非常によかった。音像感がクッキリとしてきて、場の空気感もリアルに再現され、サウンドと映像のマッチングもよりしっくり来た感じがします。

竹下 今回初めてHDオーディオの音作りをしてみて、それは深く感じました。DVDの場合は圧縮音源なので、どうしても音が濁るというか粗くなる部分があったのに対して、つながりが滑らかになり音場感が出るようになったなと。ブルーレイの真価をサウンド面から実感できたのはいい経験でしたね。

加藤 もう1つ新しい試みとしては、テレビメーカーさんと開発段階から密に情報交換をして、HDMIによるリンク機能も強化しています。例えば、東芝「REGZA」(9000番)であれば「おまかせサラウンド」といって、EPGのジャンル情報を「YSP」が受けてシネマDSPが自動連動する新機能を盛り込みました。これも使ってみると非常に便利なんですよ。

麻倉 HDMIリンクは通常メーカーの囲い込み戦略だけど、そこはテレビを作ってないヤマハならではの強みがありますね。11年の完全デジタル化に向けて、今後薄型テレビの需要はさらに増していくはず。ハイビジョンに見合う音文化を底上げする意味でも、さらなる音質向上を期待しています。
 






 


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無線の送受信ができる独自ワイヤレス伝送技術「AirWired」を採用。別売の「iPod」用ワイヤレストランスミッター『YIT-W10』を使用すれば、「iPod」再生や『YSP-5100』の電源ON/OFF、音量調整も手元で行なえる。

V I E W P O I N T
フロントサラウンド市場を創った
ワン&オンリーな技術と矜持
麻倉怜士氏
ホームシアターの大原則は、映像と音声のマッチング。いかに高精細なハイビジョンコンテンツも、サウンドがプアだと魅力は半減する。テレビのスリム化が急激に進む今、フラストレーションを抱えている視聴者層も増加しているはずだ。『YSP-5100』はそんな現状に対するヤマハからの回答だ。「ワンボディでリアルサラウンド」という基本哲学はそのままに、音質という原点に回帰する姿勢は立派。今やフロントサラウンドの分野ではワン&オンリーの存在だが、個人的にはライバルの参入・奮起による市場全体の活性化も望みたい。
 

 
フロントサラウンドの原点を見つめた最高峰のリファレンスモデルが登場 ウーファーキャビネットを大容量化正統派のアプローチで音質を極める ブルーレイのロスレスサラウンドを圧倒的な迫力とクオリティで再現

 
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