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    <Topics>ジャズピアニスト 大林武司 伝統と自由が共鳴

    配信日: | 配信テーマ:ジャズ

     今、世界で注目されているジャズピアニスト、大林武司から目が離せない。大林は広島出身。幼少から音楽に親しみ、東京音大で作曲を学ぶ中、米バークリー音大で本格的にジャズを習得する。そこで交流したドラムスのユリシス・オーエンス・ジュニアやトランペットの黒田卓也らと出会い、ニューヨークを拠点に最先端ジャズを展開している。

     活動は三つの幹に分かれ、一つはトリオを中心としたソロ。二つ目がユリシスとの双頭バンドといえる「ニュー・センチュリー・ジャズ・クインテット(NCJQ)」。最後が「Jスクワッド」などの企画や黒田やホセ・ジェイムズとのツアーバンドである。

     このうち、初めてのトリオ編成で「マンハッタン」(ディスクユニオン)とNCJQによる「ソウル・コンヴァージョン」(スパイス・オブ・ライフ)の2枚を発表した。

     「『マンハッタン』は、伝統曲をシンセで作り込んだりピアノの響きを際立たせたり、自由な鍵盤の形を楽しめた。『ソウル・コンヴァージョン』は即興を重視した、いかにもの1950〜60年代ジャズを再構築した」。このどちらかに偏ることはなく「ジャズは、ステージで同時発生的にアンサンブルやハーモニーが生まれ、音楽が誕生していくことが魅力。演者の個性が連携して掛け算の音楽になる」とジャズ愛を語る。

     23日は東京・渋谷の大和田さくらホールで開かれる「JAZZ@HALL」にトリオで出演する。このコンサートは、今年生誕100年を迎えた名ピアニスト、セロニアス・モンクに焦点を当て、若手グループ「ブリリアント・モンキーズ」やTOKU、シャンティらも登場する。

     また、12月28日には東京・六本木アルフィーで黒田と共演する。【川崎浩】

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