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    リズム重視してアレンジ チーフタンズのリーダー パディ・モローニ

    配信日: | 配信テーマ:洋楽その他

    アイルランドを代表する伝統音楽のグループ、チーフタンズが来日公演を行う。現地の文化に根ざしながら、親しみやすいサウンドを展開。度々グラミー賞に輝き、ローリング・ストーンズやジョニ・ミッチェルら、有名どころとの共演も多い。長きにわたる活動について、リーダーのパディ・モローニに聞いた。(桜井学)
     ビートルズがレコードデビューしたのと同じ、1962年に伝統音楽の愛好者が集まり、グループを結成した。「ジョン・レノンが亡くなった直後に、ポール・マッカートニーと『レインクラウズ』という曲を録音したんだよ。ロックの連中は、最初から我々を応援してくれてね。(亡くなったストーンズの元メンバーの)ブライアン・ジョーンズの家にも行ったよ」。思い出話には、大物の名前がポンポンと飛び出す。
     独特の響きのバグパイプやフィドル、打楽器のボーランといった楽器を使い、古くから伝わる楽曲を演奏する。オリジナル曲も、同様のスタイルで臨む。祭りばやしを聴いたような懐かしさこそあれ、彼らの音楽に古くささは感じない。軽快で楽しい曲が多い。「リズムには、特に気をつけてアレンジしているよ。オーケストラと共演して、彼らのテンポが遅れると、頭にくるんだよ」と笑う。代表的なレパートリーの「キツネ狩り」のような郷愁を帯びた曲も、はつらつと奏でられ、聴くと体が勝手に動き出しそうになる。
     彼らのステージでは、素早い足の動きが美しいステップ・ダンスなど、踊りも楽しめる。世界中でヒットした舞台作品「リバーダンス」で後に有名になるダンサーも参加していた。ダンスを取り入れたのは、エンターテインメント色を強めたかったからという。
     伝統を重んじながら、その姿勢は柔軟だ。「沖縄の歌を聴いて、アイルランドの音楽に通じるものを感じた」。ほかの地域やジャンルの音楽との融合も積極的に試み、矢野顕子や和太鼓の林英哲とも共演した。
     最新のベスト盤「グレイテスト・ヒストリー」(ソニー)も発売。公演は23日の埼玉・所沢市民文化センターミューズから、12月9日の東京・すみだトリフォニーホールまで、計9会場で行われる。(電)03・3498・2881。

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