YAMAHA News Release
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ヤマハアコースティックバイオリンのフラッグシップモデル
■熟練の職人によるクラフトマンシップと最新技術が融合

ヤマハ バイオリン

アルティーダ

Artida

『YVN500S』
-木材改質技術「A.R.E.」技術を採用、豊かな深みのある響きを実現-

ヤマハ バイオリン「Artida」 ヤマハ バイオリン「Artida」
『YVN500S』
税込価格=1,680,000円 (本体価格 1,600,000円)

2011年5月20日

 ヤマハ株式会社(本社:静岡県浜松市中区中沢町10-1、社長:梅村 充)は、アコースティックバイオリンの新製品として、イタリアの歴史的名工の作品をベースに、製造技術と素材に最高を追求したフラッグシップモデル、ヤマハ バイオリン「Artida(アルティーダ)」シリーズの『YVN500S』を6月1日(水)から発売します。


<価格と発売日>

品 名 品 番 税込価格(本体価格) 発売日
ヤマハ バイオリン
Artida(アルティーダ)
YVN500S 1,680,000円
(1,600,000円)
6月1日(水)
◎初年度販売予定数:20本

<製品の概要>

 当社は、オリジナルのアコースティックバイオリン製品として、イタリアの歴史的名工、ガルネリ・デル・ジェス(注1)の作品をベースにした「Braviol(ブラビオール)」シリーズを2000年4月から発売、その後モデルチェンジや新規モデルの発売等を経て現在も引き続きラインナップを拡充し続けています。また、同じくガルネリ・デル・ジェスに加えてストラディバリウス(注2)をベースとして、それぞれ“Gタイプ”と“Sタイプ”をラインナップに揃えた上位モデル「Artida(アルティーダ)」シリーズを2004年8月から発売し、両シリーズとも高品位なバイオリンとして初心者からアマチュアオーケストラ奏者まで、幅広い層に好評を得ており、これまでの累計販売数は約2,200本に達しています。

 このたび発売する『YVN500S』は、これまで培ってきた設計技術、素材選定、製作、塗装、調整などをさらに高度なものへと発展させた、「Artida」の新たなフラッグシップモデルです。『YVN500S』は、長年培ってきた木工技術によるクラフトマンシップに加え、当社独自の木材改質技術である「A.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)」技術(注3)を施した木材を素材の一部に使用し、あたかも長年使い込まれたバイオリンを想い起こさせるような、豊かな深みのある響きを実現しています。
また、デザインには、オールドバイオリンのような“年月を経た熟成”を表現した「アンティークフィニッシュ」を採用し、アンティーク調の外観が、落ち着いた味わいと風合いを実現しています。
更に、外観の美しさに加え、新たにニス等の塗膜の構造を変化させる「紫外線照射」技術を採用し、ニスの特性変化によって音質性能を向上させる仕様になっています。

当社はこのたび発売するヤマハアコースティックバイオリン『YVN500S』を、ヤマハならではの「理想のバイオリン」として、国内外のアマチュアオーケストラ奏者をはじめ、音大生やプロ演奏家などクオリティの高いアコースティックバイオリンを求める層に向けて提案していきたいと考えています。

 詳細は以下の通りです。

<主な特長>

1.「A.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)」技術による豊かな深みのある響きを実現
製材後、長期間を経た木材の経年変化と同様の変化を、短期間で生みだす当社独自の木材改質技術「A.R.E.」技術をバイオリンの表板、裏板、横板などに採用することで、長年使い込まれたバイオリンを想い起こさせるような深みのある音の伸びや響きを実現し、演奏家が要求する様々な音楽表現に応えられるようにしました。
2.熟練のクラフトマンシップによる製造技術と最新の技術を融合
当社の100年以上に及ぶ木製楽器生産の基礎技術・技能に加え、1990年代から10年以上に及ぶアコースティックバイオリンの製造技術を結集。伝統のクラフトマンシップと、3次元CADによる高精度モデリングや有限要素法を用いた振動解析など、当社ならではの最新の楽器技術を融合させ、ヤマハとしての「理想のバイオリン」を追求しました。
3.「アンティークフィニッシュ」による、味わいと風合いのある外観

本体表面に施された、
経時変化による退色などの仕上げ
入念に施された塗装に加え、あたかも長年使い込まれたバイオリンのような“年月を経た熟成”を表現した「アンティークフィニッシュ」デザインを採用。「ニスの退色」「演奏や取り扱いに伴う傷やニスの剥がれ」「木目(テクスチャ)」「エッジの経年変化」などを演出し、味わいと風合いのある外観にしています。なお、この「アンティークフィニッシュ」は塗装後に新たな塗膜でコーティングするため、日常の使用程度では拡大・悪化することはありません。
4.塗膜の構造を変化させ、音質を向上させる「紫外線照射」技術
特殊に選択された波長の紫外線を照射することで、ニス等の塗膜の分子構造を変化させ、音響特性の向上を狙った「紫外線照射」技術を採用。塗装の外観のみならず、ニスの特性が音質に与える効果を考慮した仕様になっています。

<開発の背景>

 当社では、1990年代からバイオリンの研究に着手し、1997年からはエレクトリックバイオリンであるサイレントバイオリンの発売を開始。2000年には初のアコースティックバイオリンとして「Braviol」シリーズを、2004年には上位モデル「Artida」シリーズを発売し、初心者から上級アマチュアのメイン楽器、プロ演奏者のセカンドバイオリンに至るまで、幅広いニーズに応えてきました。
 良い素材を用いて卓越した技術で作られ何十年何百年も弾き込まれたバイオリンは、単なる中古品ではなくオールドバイオリンとして市場や演奏家から高い評価を得ています。なかにはその希少性から、コンディションの良い状態を維持したバイオリンであれば1本数千万から数億円といった高値で取り引きされるケースも少なくありません。
 このたび発売する『YVN500S』は、ヤマハとして「理想のバイオリン」を追求し、木製楽器生産のクラフトマンシップと「A.R.E.」技術など、ヤマハの最新技術を融合させ、新作の楽器にしてあたかも長年使い込まれたバイオリンを想い起こさせるような深みのある音を実現。さらに、演奏家が要求する様々な音楽表現に応えられる高い演奏性能を目指し開発されました。

<ご参考>

『YVN500S』に対するバイオリニストからのコメント
徳永 二男氏
(国立音楽大学教授、桐朋学園大学特任教授、元NHK交響楽団コンサートマスター)
ヤマハの製作者と幾度となくディスカッションを重ねてきたが、その努力の結晶として、音色の力強さと美しさ、そして弾きやすさの三位一体を備えたバイオリンが誕生した。中でも私が最も気に入っているのは、常に弾き手の心を引き出してくれる楽器という点だ。
ザハール・ブロン氏
(ケルン音楽大学、チューリッヒ音楽院、ソフィア王妃音楽大学教授)
ヤマハの開発者たちは、妥協のない真摯な姿勢が、あの孤高の響きに近づくための唯一の方法だということを知っている。私のアドバイスに意味づけをして、粘りと向上心を持って設計と製作を行い、具体化した試作品は、弾くたびによくなっていった。
ライナー・キュッヒル氏
(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 第一コンサートマスター、ウィーン国立音楽大学教授)
先日、コンサートで試したところ、その音色はオーケストラのバイオリンにも引けをとらず、ヤマハの優れた製作技術に目を見張った。このバイオリンが今後世界に羽ばたき、新しい才能と出会い、たくさんの音楽を奏でてくれることを祈っている。

<主な仕様>

品番 YVN500S
形状 YVN500Sストラディバリウスタイプ
(YVN500Sオリジナル)
表板 スプルース(YVN500グレード、A.R.E. ※適用)
裏板、横板 メイプル(YVN500グレード、A.R.E. ※適用)
ネック メイプル(YVN500グレード)
指板 エボニー
仕上げ オイルニス アンティーク仕上げ
テールピース・エンドピン ボックスウッド他
Aubert社製 Delux
E:Lenzner社製 Goldbrokat 0.27mm(ループエンド)
A/D/G:Thomastik-infeld社製 Infeld 赤(Red)ラベル
<注>
 
1)ガルネリ・デル・ジェス(1698~1744)
18世紀にイタリア・クレモナで活躍したバイオリン製作者。ストラディバリとならびクレモナの黄金時代をつくったとされています。その作品は高音から低音のバランスが良く、明るく太い音が特徴とされています。若くして他界したため、生涯で製作したバイオリンは約300本で、そのうち約140本が現存するとされています。
2)ストラディバリウス(1644~1737)
17~18世紀にかけてクレモナで活躍したバイオリン製作者ストラディバリ製作によるバイオリンの呼称。その特徴は艶のあるキラキラした高音と、きめ細やかで上品な音づくりにあるといわれています。ストラディバリは90歳代までバイオリン製作を続けたとされ、生涯で製作したバイオリンは約1,100本、そのうち約600本が現存するとされています。
3)A.R.E.(Acoustic Resonance Enhancement)
「A.R.E.」技術とは、温度、湿度、気圧を高精度に制御することで音響特性を改善するヤマハオリジナルの木材改質技術であり、製材後長期間を経た木材の経年変化と同様の変化を、短期間で生みだすことによって音の伝達と振動効率を上げ、中低音成分の伸びの促進と、高音成分の立ち上がりの増大や減衰の高速化を実現します。また、薬剤等を一切使わない環境にやさしい技術です。「A.R.E.」技術は、当社のアコースティックギターの上級モデルやヤマハホールのステージの床材にもバイオリンに先駆けて使用されており、その基礎となる技術は、日米欧で特許*を取得したほか、2009年に第3回「ものづくり日本大賞」(内閣総理大臣表彰)の製品・技術開発部門において、優秀賞を受賞しています。
*日本 特許番号3562517/ヨーロッパ EP 1291143

<関連情報>

ヤマハ製品情報サイト(YVN500S):
http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/strings/ac-violins/artida/yvn500s_02/

ヤマハ研究開発サイト:
http://research.yamaha.com/superior-sound/are/
*文中の商品名、社名等は当社の商標または登録商標です。

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