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Editor's Choice

#003

『ap bank fes '08』

このページに掲載されている情報は、2008年8月現在のものです。

ロックとエコロジーを自然体で楽しむ夏フェス「ap bank fes '08」見聞録

ap bank fes '08
みなさん、毎日暑いですが、お元気でしょうか。ロックが大好きな私にとっては「暑い中で、熱いロックを聴く」という夏フェスが、夏の風物詩となって、嬉しい限りです。そういうわけで、7月19日(土)から21日(月・祝)の3日間、静岡県掛川市にあるヤマハのリゾート施設「つま恋」で開催された「ap bank fes '08」に行ってきました。とてもいい夏フェスでしたので、その時のことをレポートさせてください。
Mr.Childrenの櫻井和寿
つま恋といえば、僕ぐらいの世代だと「拓郎」、「かぐや姫」なんですが、最近ではすっかり「ap bank fes」が代名詞になっており、「つま恋」が時代を超えて、今も野外コンサートのメッカとして多くの若者に愛されていることは凄いことだなと、真っ青な空の下に集う約27,000人を見て思いました。僕が見たのは3日目の最終日でしたが、ときおり涼風も吹き抜ける気持ちいい天気で、観客もハイテンションというよりは、リラックスした自然体でロックを楽しんでいる感じ。アーティストとオーディエンスの関係が親密でどことなく和やかな感じなのは、すでに4回めとなったap bank fesが培ってきた独特の持ち味かもしれません。
小林武史
 
エコステーション
 

ところでこのフェスティバルを主催するのは、プロデューサーの小林武史とMr.Childrenの櫻井和寿を中心に設立された「ap bank」。ap bankは環境に優しい活動に融資を行う非営利組織で、このap bank fes '08も単なるフェスではなく、ライブに参加しながら、自然エネルギーや環境に関するさまざまな問題について、前向きに考えることができるイベントとなっていました。たとえばライブ会場の近くのフードエリアでは環境に配慮したオーガニックフードやドリンクの出店(カレーが美味しかった)、環境に関するトークショー、さまざまな環境プロジェクトの展示などがあり、ライブの前や休憩時間に多くの観客が訪れていました。特にフード関連ではマイ箸、マイスプーンの持参が奨励されていて、食器もカップも洗浄して徹底的にリユースされるシステム。僕自身、町中のレストランでマイ箸を出すのは照れくさいと思っていたんですが、野外コンサート会場で、ちょっと環境に良いことをするのはとても気持ちの良いことでした。こんどは街のレストランでもマイ箸をやってみようと思います。またゴミは観客自身が「エコステーション」で細かく分別して捨てるシステムになっており、可能な限りリサイクルされます。このように、会場の至る所で環境について考えるように工夫されていて、ライブに来るだけでエコロジーについて学べたり実践できるわけですが、素晴らしい点は、こういった姿勢が決して声高でなく、押しつけがましくもないところ。とても自然でフランクなニュアンスであり、音楽を愛する心と共鳴するものになっていて、とてもよかったです。

 

ちなみに「つま恋」も、昨年から環境保護活動の一環として「グリーン電力証書システム」*を導入しており、つま恋での音楽イベントと音楽施設ミュージックガーデンで使用される電力に活用しています。年間で50万kWh、約230トンの二酸化炭素削減効果を見込んでおり、その説明パネルも会場内で展示されました。

そしてコンサートです。小林武史、櫻井和寿に加え、ドラムに山木秀夫、ベースに東京事変の亀田誠治という強者を従えた Bank Band。これはすばらしいバンドだ! ひょっとしてスタジオ系で今日本で一番凄いメンバーが集まっているかもしれないと思ったぐらい。このバンドをホストにGAKU-MC、平原綾香、KREVA、My Little Lover、絢香、コブクロ、そしてシークレットゲストとして布袋寅泰(大歓声!)が続々と登場。中でも印象に残ったのが出演を予定していながら病気療養のため急にキャンセルとなった忌野清志郎に代わって、櫻井和寿がRCサクセションの名曲「スロー・バラード」を熱唱し、「清志郎さんに代わる人はいない、だからこの曲はみんなで歌って!」といって、「雨上がりの夜空に」を観客全員で歌ったところ。あのとき会場は、清志郎の一日も早い回復を祈る思いで、たしかに1つになったように思いました。

Bank Bandの演奏が終わり、休憩を挟んではじまったGLAYのステージは、気合い充分の真剣勝負。ヒット曲の連打が、夕暮れの涼しげなつま恋を一気にヒートアップさせました。そしてトリを務めるのは、もちろんMr.Children。3日間に渡るステージの疲れを微塵も見せることなく、1時間以上のステージを全力で歌い続けた櫻井和寿のパワーは、ちょっと感動的だった。ラストは出演者全員がステージに上がりap bank fesのテーマソングとも言える『to U』を大合唱。自然体でロックとエコを楽しんだ今年のap bank fesは幕を下ろしました。来年もマイ箸を持ってぜひ参加したいと思います。

関連リンク

ap bank fesの公式ホームページはこちらです。詳細なライブレポートも掲載されています。

http://www.apbank-
ecoreso.jp/

*グリーン電力証書システムとは

自然エネルギーからの電力は、化石燃料や原子力など従来のエネルギーからの電力に比べると、二酸化炭素を排出しないことによる地球温暖化防止や枯渇しないエネルギーであるといった価値(環境付加価値)を併せ持っています。そこで、環境付加価値の部分だけを取り出して、消費者に販売するしくみが考えられ、この環境付加価値を「証書」にしたものが、グリーン電力証書です。自然エネルギーを直接利用できない企業・団体でも、グリーン電力証書を購入することにより CO2削減などの環境保全への取組みが可能となります。

 

グリーン電力証書システムについてのホームページ
日本自然エネルギー(株)
http://www.natural-e.
co.jp

デジタルミキサー

ap bank fes '08では、PA機器として数多くのデジタルミキサーが活躍。

 

ヤマハプロオーディオホームページ
http://proaudio.yamaha.
co.jp/

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