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おんがく日めくり

09月 05日

作曲家、ヨハン・クリスティアン・バッハ誕生(1735〜1782)

大バッハの息子たち

 史上最も偉大な作曲家の一人として敬愛を集めるヨハン・セバスティアン・バッハ(大バッハ)。しかし彼の才能は突然変異のように降ってわいたのではありません。彼の家系は有名な音楽家一族でした。彼らは年1回必ずドイツのテューリンゲンで集まり、流行の音楽から仲間の就職斡旋まで、様々な情報交換を行っていたのです。

 大バッハの息子たちもほとんどが音楽家の道を選びました。長男のウィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710〜1784)は兄弟の中で最も才能を期待されながら、生来の怠け癖から大成できず、晩年は貧困生活を送りました。後妻アンナ・マグダレーナから生まれた5男のヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732〜1795)は優秀なクラヴィーア奏者で、小都ビュッケブルクの宮廷に仕え、宮廷楽長にまで登り詰めましたが、その作品は他の兄弟に比べて弱いと言われます。

 では作曲家として一番成功したのは誰かと言えば、次男(成人した2番目の息子)で先妻マリア・バルバラの子、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714〜1788)でした。プロイセン国王フリードリヒ2世(大王)のフルート演奏の伴奏者となり、後にはハンブルクでテレマンの後任を務めました。当時「大バッハ」といえばもっぱらこのエマヌエルのことを指していたのです。

 しかし、音楽のスタイルで最も時代を先取りしたのは、末子のヨハン・クリスティアン・バッハ(1735〜1782)でした。15歳で父・大バッハを失い、兄エマヌエルに育てられたクリスティアンは、兄から作曲とクラヴィーア奏法を学ぶ一方、イタリアのミラノで最新の音楽を身に付け、やがてロンドンに渡ってオペラオラトリオ、シンフォニアなどで成功を収めます。また、同じドイツ出身のアーベルという音楽家と組んで、当時の最先端の“現代音楽”を紹介する連続演奏会を開催して話題を集めました。

 クリスティアン・バッハの音楽には、大バッハのしかめつらしい対位法はほとんど顔を見せず、イタリアで学んだ魅力的な「歌」に溢れています。その優美な音楽は、モーツァルトかと見紛うばかりです。事実、モーツァルトはクリスティアンの音楽から絶大な影響を受けて、彼の交響曲のスタイルを完成させるのです。後期バロックの巨匠大バッハの末子が、古典派の天才モーツァルトを導いたというのは、まことに興味深い関係ではありませんか。



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