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おんがく日めくり

07月 09日

指揮者、朝比奈隆誕生(1908〜2001)

亡くなる直前まで指揮台に立った、世界のマエストロ

 2001年12月29日、日本の音楽界を深い悲しみが襲いました。“世界最高齢の現役指揮者”として日本はもちろん世界的にもその名を知られたマエストロ朝比奈隆が93歳の生涯を閉じたのです。93歳という高齢とはいえ、ここ数年のコンサートのチケットは発売とともに売り切れ、2ヶ月前まで元気に指揮棒を握り、若い世代の聴衆も含めて圧倒的な支持を得ていた朝比奈だけに、その死は大きな衝撃であるとともに一つの時代の終わりを告げる事件でした。

 朝比奈隆は1908年(明治41年)東京・牛込に生まれました。27年新響(NHK交響楽団の前身)に客演した亡命ロシア人エマヌエル・メッテルの指揮に感激し、28年彼が学生オーケストラを指導していた京都帝国大学に入学。京都交響楽団に入り、朝比奈自身「京大時代どちらかというと私はメッテル教団の幹部だった」と語るほど、この帝政ロシア末期の精神的エリートの影響を受け、指揮者を志すようになります。43年、当時欧米の一流奏者を擁していた上海交響楽団を1シーズンにわたり指揮し、大きな収穫を得ました。翌44年には満州の新京交響楽団、ハルビン交響楽団の常任指揮者に就任します。

 戦後朝比奈は大阪フィルを率い、関西を本拠地にして活動するようになります。ベートーヴェンブルックナーブラームスといったドイツ音楽の本流を中心としたレパートリーは生涯変わることがありませんでした。朝比奈自身「ベートーヴェンには一生頭が上がりません」と語るように、7回に及ぶ交響曲全集の録音は世界最多記録。ブルックナー、ブラームスの交響曲全集の録音もそれぞれ3回行っています。

 また53年の初の欧州指揮旅行でフルトヴェングラーワルターの知遇を得、56年から3年連続でベルリン・フィルの定期演奏会に登場。以後欧州での指揮活動も本格化します。共演したソリストにはA.コルトー、ルービンシュタイン、チェルカスキー、G.グールドメニューイン、シェリングなど20世紀を代表する巨匠達がいます。晩年の96年にはシカゴ交響楽団の定期演奏会に2度にわたって招かれ、圧倒的な名演を繰り広げ大きな話題になりました。

 20世紀後半、ドイツ音楽の演奏において朝比奈隆が人々に与えた感動は、世代を超えて語り継がれる事でしょう。



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