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おんがく日めくり

09月 20日

スペインの作曲家/バイオリニスト、パブロ・デ・サラサーテ没(1844〜1908)

大作曲家たちが競って名曲を捧げたヴィルトゥオーゾ

 バイオリンの名曲といえば、まず口をついて出るのは「ツィゴイネルワイゼン」でしょう。その作曲者サラサーテがスペイン生まれの驚くべき名技巧バイオリニストだったことは有名ですが、華麗な名人芸と、魔術的−−あるいは悪魔的とも言うべき妖しい音色と蠱惑的な歌い回しでもって、聴く者全てを魅了したと言われる彼の演奏は、他の大作曲家たちの創作意欲をも刺激し、数多くの名曲を生み出したのです。

 サラサーテが演奏家としての活動を始めたのは1860年代のパリですが、最初に仲良くなったのは、新進ピアニストとして売り出し中のサン=サーンスでした。彼は名曲「序奏とロンド・カプリチオーソ」をサラサーテに捧げ、1865年には二人でデュオを組んで演奏旅行をしました。

 1870年代前半にはラロがサラサーテの魅力の虜となり、バイオリン協奏曲第1番(1873)と、「スペイン交響曲」(1874)を彼のために書き上げます。「スペイン交響曲」はチャイコフスキーを刺激し、バイオリン協奏曲ニ長調を書かせるきっかけともなるので、“チャイコン”と呼ばれる同曲も間接的にはサラサーテの影響で作られたわけです。

 1870年代後半ドイツにも演奏旅行をするようになると、ドイツの作曲家ブルッフがバイオリン協奏曲第2番(1877)と「スコットランド幻想曲」(1879-80)を捧げ、ブラームスもサラサーテの妙技に感銘してバイオリン協奏曲の構想を練り始めます(実際に完成した作品は友人の名バイオリニスト、ヨアヒムに献呈されましたが)。そして1880年には再びサン=サーンスがサラサーテのために、やはり名曲のバイオリン協奏曲第3番を書いています。

 サラサーテが亡くなったのは1908年の今日です。20世紀に入るまで生きていたので、「ツィゴイネルワイゼン」の自作自演などが録音に残されていますが、途中がごっそりカットされ、最後も「収録時間に入りきらない」という録音技師の声に急かされて物凄い速度で弾き切っており(そのテクニックはすごい!)、サラサーテの演奏の真価を判断できる代物ではないのが残念です。


ツィゴイネルワイゼン 作曲:Pablo de Sarasate 2001 YAMAHA MUSIC MEDIA

  • おんがく日めくりの更新は2002年10月をもって終了しました。
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