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おんがく日めくり

06月 08日

アメリカのAORシンガー、ボズ・スキャッグス誕生(1944〜)

“伊達男”、じつは素朴なブルース・マン?!

 70年代後半から80年代前半にかけて、音楽界を席巻したのがAOR=アダルト・オリエンテッド・ロックです。大人のための洗練されたロックという意味ですが、「ロウダウン」「ジョジョ」などの大ヒットでAORシーンの旗手となったのが、ボズ・スキャッグスです。しかしデビュー当時の彼からは、後の姿が全く想像できませんでした。

 60年代のボズ・スキャッグスは、高校生のころからの付き合いのギタリスト、スティーブ・ミラーのバンドで活動し、ブルースR&Bといった土臭い音楽をやっていました。69年に発表したソロ・アルバムのゲスト・ギタリストが、サザン・ロックの代表的なバンドであるオールマン・ブラザーズ・バンドのデュアン・オールマンですし、アルバム・ジャケットのラフな服装を見ても、およそ“洗練”とか“都会的”とは縁遠く思えます。それがアルバムを追うごとに、文字通りあか抜けしたオシャレなサウンドに変貌していき、ビジュアル面でもスーツやタキシードを粋に着こなす伊達男風となります。その頂点を極めたのが、76年に発表した『シルク・ディグリーズ』。海辺のベンチで哀愁漂う背中をこちらに向けた印象的なジャケットはもちろん、ソフトでメロウな楽曲の数々が人々を魅了し、「二人だけ(We're All Alone)」は当時の若者たちのデートのBGMとして欠かせない名曲と呼ばれたほどです。また、この『シルク・ディグリーズ』のバックを務めたセッション・ミュージシャンたち(例えば「二人だけ」のアレンジとピアノはデヴィッド・ペイチが担当)が、後のスーパー・バンド、TOTOに発展したことをご存じの方も多いことでしょう。

 さて、その後もアダルトかつロマンティックな路線をしばらく続けたボズは、80年のベスト盤『ヒッツ!』を最後に8年間の長い空白に突入します。この間彼はナイトクラブ経営などの事業に専念していたそうですが、やりたい音楽をやり尽くし、次の方向性を模索していたのでしょうか。88年に『アザー・ロード』でカムバックした後も、94年、97年とたまにしかアルバムを発表していません。97年の『カム・オン・ホーム』では自身のルーツであるR&Bやブルースで見事なボーカルを披露しているだけに、次の作品が待ち遠しいところです。

 ところで余談ですが、AORとは日本だけで通用する言い方で、英米でこのジャンルの音楽はアダルト・コンテンポラリー(AC)と言います。ネイティブの人相手にエー・オー・アールと言うと、レッド・ツェッペリンのように“シングルよりもアルバムで勝負している(=アルバム・オリエンテッド)ロック”のことになってしまうので要注意?!


ロウダウン 作曲:Boz Scaggs,David Paich 2001 YAMAHA CORPORATION

  • おんがく日めくりの更新は2002年10月をもって終了しました。
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