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サクソフォンの名曲

室内楽編

ダリウス・ミヨー:「スカラムーシュ 作品165b」
原曲はモリエールの劇のための付随音楽《空飛ぶお医者》に基づく2台ピアノのための曲ですが、ミヨー自身がサクソフォンとピアノのために編曲しました。『スカラムーシュ』とはコンメディア・デラルテ(古いイタリアの即興劇)に登場する道化役。3楽章からなる陽気な音楽で、民謡風やブラジルのサンバ風の曲想が取り入れられています。20世紀前半のフランス音楽特有のコスモポリタンな雰囲気があふれた曲です。サクソフォン奏者に最も愛されている曲の一つです。

協奏曲編

ジャック・イベール(1890-1962)

ジャック・イベール:「アルト・サクソフォンと11の楽器のための室内小協奏曲」
サクソフォン曲のバイブルともいうべき名曲中の名曲。この曲はドイツ生まれのサクソフォン奏者ラッシャーの依頼で作曲されましたが、イベールが「サクソフォンの神様」マルセル・ミュールに試奏してもらいアドヴァイスを受けました。実質的にはミュールが初演しているといってもいいでしょう。録音もミュールの素晴らしい演奏が残っています。11の楽器とはフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバスです。

須川展也(1961-)
(c)Wataru Sato

吉松隆:「サイバーバード協奏曲」
現代日本の曲を一曲。日本が生んだ世界的なサクソフォニスト須川展也の委嘱によって、吉松隆が1994年に作曲しました。サクソフォンとピアノとパーカッションが独奏楽器として扱われているいわば3重協奏曲で、タイトルの「サイバーバード」とは電脳空間にいる架空の鳥のことです。曲は3楽章からなり、順番に「彩の鳥」(アレグロ)「悲の鳥」(アンダンテ)「風の鳥」(プレスト)という表題が付いています。吉松隆特有の現代的な叙情性を持った名作です。須川はこの曲を2度レコーディングしており、国際的にも高く評価されています。

オーケストラ編

ジョルジュ・ビゼー(1838-1875)

ビゼー:劇音楽『アルルの女』作品23
現在も演奏されるオーケストラ曲で、この楽器を最初に取り入れた作曲家は恐らくビゼーでしょう。劇音楽『アルルの女』作品23の中で、サクソフォンは木管楽器の1パートとして扱われています。サクソフォンは他の木管楽器と比べて音量が大きすぎるので、これは大変な冒険といえます。ただしサクソフォンの役割は劇中の白痴役を表現するメロディーというのは皮肉です。

モーリス・ラヴェル
(1875-1937)

ムソルグスキー(作曲)=ラヴェル(編曲):組曲『展覧会の絵』より『古城』
ラヴェル:管弦楽曲『ボレロ』

オーケストレーションの巨匠ラヴェルもこの楽器をオーケストラ曲に使っていますが、ほぼ独奏楽器として扱っています。
一つはムソルグスキーのピアノ曲『展覧会の絵』のオーケストラ編曲版。『古城』という曲でアルトサックスがソロを取ります。
もう一曲は有名な『ボレロ』。テナーとソプラノのソロが出てきます。



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