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音楽用語辞典
:
サ行の音楽用語
【サ】
サウンドスケープ soundscape[英]
〈音の風景〉の意。ひとつの文化の景観としてとらえられた音環境。
サクソルン属 saxhorn family[英]
ベルギーの楽器製作者サックスが1842-45年に考案した金管楽器の系列。全部で7種あり、オーケストラにおけるヴァイオリン属のような楽器属をつくるのが目的であった。形状は、高音楽器はコルネット、中・低音楽器はテューバに似る。改良が重ねられた結果、こんにちではフリューゲルホルンやテューバとのあいだの明確な区別は不可能。
サクバット sackbut[英] saqueboute[仏]
18世紀ごろまでイギリス、フランスで用いられた、トロンボーンにたいする名称。
サラバンド saraband[英] sarabande[仏] Sarabande[独]
17、18世紀のヨーロッパの舞曲。ゆるやかな3拍子。18世紀になると、第2拍に長い音符がおかれることが多くなる。
サリュソフォーン sarrusophone[仏]
金属製のダブル・リード楽器。通例木管楽器に分類される。シングル・リードでも用いられる。9種あるうち、こんにちではハ調、変ホ調、変ロ調の3種のコントラバスのみが一般化している。
ザルツブルク・フェスティヴァル Salzburger Festspiele
オーストリア・ザルツブルクで毎年夏に開かれる演劇、オペラ、コンサート、リサイタルの祭典。1877-1910年のモーツァルト祭を起源とする。
サロン音楽 salon music[英]
〔1〕19世紀以降、裕福な市民たちの私的な集会で演奏された音楽。〔2〕上品な軽音楽。
サンバ samba[ポル]
ブラジルのダンス音楽。打楽器による2拍子の
シンコペーション
・リズムが特徴。
賛美歌・讃美歌 hymn[英]
キリスト教の宗教歌曲。日本ではとくにプロテスタント教会で〈賛美歌〉という訳語が用いられる。
3部形式 ternary form[英]
3つの部分からなり、ABAの構造をもつ形式。
三和音 triad[英]
ある音の上に3度と5度をなす音を重ねた和音。
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【シ】
シークエンサー sequenser[英]
シンセサイザー
など電子楽器の演奏の情報を電圧の連続的な継起として記憶し、ふたたび出力することによって自動演奏を可能にする装置。現在はMIDI(ミディ)規格によるディジタル方式のものが一般的で、パーソナル・コンピューター用のシークエンサー・ソフトも普及。
執拗低音(しつようていおん)
→
バッソ・オスティナート
。
示導動機
→
ライトモティーフ
。
シーミレ simile、simili[伊]
〈同様な〉の意。前と同じに続ける表示。
弱音器 mute[英]
楽器の音を弱めたり、音質を変えるための器具。〔1〕弦楽器では駒にくし形の小片を差し込む。〔2〕金管楽器では徳利形などの器具を朝顔に差し込む。ティンパニでは鼓面に布をかけるか、スポンジを頭につけた桴(ばち)を使用。
弱拍 weak beat[英]
, schlecter Taktteil[独]
小節または拍子の弱部。〈
強拍
〉の対語。
シャコンヌ chaconne[仏]ciaccona[伊]
ゆるやかな3拍子の舞曲。一定の和声進行で展開される変奏曲の一種。J.S.バッハ「無伴奏バイオリンのためのパルティータ第2番(BWV1004)」のシャコンヌが特に有名。
ジャズ jazz[英]
黒人霊歌
*、
ブルース
*、
ラグタイム
*などを母体とし、19世紀末から20世紀初頭に、アメリカ南部におこったポピュラー音楽。リズム、フレージングなどにアフリカ音楽の感覚をたたえ、使用楽器、ハーモニーなどにヨーロッパ音楽の影響がみられる。スイング感、即興性、個性的な演奏などが特徴。
弱起 Auftaktigkeit[独]
旋律や曲が弱拍、すなわち小節内の第1拍め以外の拍から始まること。
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シャープ sharp[英]
〔1〕嬰記号(♯)。〔2〕音の高さを半音上げること。あるいは音の高さが半音上がっていること。
シャンソン chanson[仏]
〔1〕広義にはフランス語による世俗歌曲。〔2〕中世・ルネサンスの多声世俗歌曲。〔3〕現代フランスのポピュラー・ソングの1スタイル。物語性をもち、語るように歌われるのが特徴。
終止(形) cadence[英] Kadenz[独]
楽曲の段落または終止で、句読点的効果をあげる和声構造。完全終止、変格終止、半終止、偽終止などがある。
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終止線 great double bar[英]
[独]
曲の終りを示す複縦線。2本組の線のうち、左は細く、右は太い。
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重唱
各声部を歌手1人ずつで担当する演奏、およびその音楽。
重奏
各声部から、1人ずつの楽器奏者が担当する演奏形態、およびその音楽。
十二音音階 twelve-tone scale[英]
[独]
12の半音からなる音階。幹音と派生音の区別がなく、この点で、半音階(幹音から半音変化で派生音を生じたもの)と異なる。
十二音技法 twelve-tone technique[英]
[独]
オクターヴ内の12の音を平等に扱い、音相互の音程関係を重視しつつ行う作曲技法。12の音を1個ずつ含む〈十二音音列〉を作り、その〈基本形〉〈転回形〉〈進行形〉〈逆行形の転回形〉をもとに曲を構成。シェーンベルクが提唱した。
主音 tonic[英]Tonika[独]
音階の第1音。音階の基礎になる音。調はこの音名でよばれ、楽曲はこの音で終わることが多い。
主題 theme, subject[英]
作品の意図するところが端的に表現され、かつ楽曲形成の基礎となりうる、まとまりをもった音楽素材。
受難曲 passion[英・仏] Passion[独]
イエス・キリストの受難の物語を題材にした音楽。バッハのマタイ受難曲、ヨハネ受難曲が有名。
主要三和音 primary triads[英]
主和音
、
属和音
、
下属和音
3つの
三和音
。
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主和音 tonic chord[英]
音階の主音上の三和音。
とされる。
循環形式 cyclic form[英]zyklische Form[独]
多楽章の曲で、同一素材が複数楽章に現れ、全体に統一を与えるもの。
純正律 just intonation[英] reine Stimmung[独]
音律の一種。音程を決定するさい、もっとも協和度の高い(振動数比の単純な)響きによって決定する方法。
序曲 overture[英]
[独]
〔1〕オペラ、
オラトリオ
、バレーなどのはじめに演奏され、導入の役割を果す器楽曲。〔2〕演奏会用序曲。とくに導入の役割をもとない、独立した器楽曲。チャイコフスキー、ブラームスの作品などが有名。
四六の和音 six-four chord[英]
三和音の第2転回形。
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シロフォーン xylophone[英]
正しくは〈ザイロフォーン〉と発音。木琴。
新ヴィーン楽派 Second Viennese School[英]
20世紀初頭における、シェーンベルクとその弟子たち(ベルク、ヴェーベルンなど)を総称していう。
新古典主義 neoclassicism[英]
20世紀音楽の一傾向。
ロマン派
の主情的音楽への反動として、単純明快な技法を旨とし、
古典派
以前の時代の音楽に学ぼうとするもの。
シンコペーション syncopation[英]
同じ音高をもつ弱部の音と強部の音が結ばれ、弱部が強部となり、強部が弱部となって、強弱の位置が変わること。
シンセサイザー synthesizer[英]
電子楽器
の一種。
電子音楽
合成装置(electoric musical synthesizer)の略。音色など音の諸要素を演奏者自身が制御することができる。鍵盤楽器の形態が一般的だが、ギターや管楽器の形態のものや、
シークエンサー
など外部からのMIDI(ミディ)信号で制御するものもある。
シンフォニー
→
交響曲
。
シンフォニア sinfonia[伊]
〔1〕→
交響曲
。〔2〕
バロック
時代の器楽曲の題名。種々のタイプの楽曲の曲名として用いられた。〔3〕A. スカルラッティが確立した〈イタリアふう序曲〉のこと。
シンフォニエッタ sinfonietta[伊]
小規模な交響曲。
【ス】
吹奏楽 band music[英] Blasmusik[独]
木管楽器と金管楽器を主体とし、これに打楽器を加えた演奏形態のための音楽。
スイート
→
組曲
。
スイング swing[英]
ジャズ
演奏の躍動的なリズムを形容する用語。転じて1930年代に社交ダンスと結びついて人気を得たグッドマン、ミラーなどのビッグ・バンド・スタイルを〈スイング・ジャズ〉とよぶようになった。
スケルツォ scherzo[伊]
快活な三拍子の器楽曲。ベートーヴェンは交響曲などの第3楽章に使用。諧謔(かいぎゃく)曲。
スコア
→
総譜
。
スーザフォーン sousaphone[英]
テューバの一種。管を円環状に作り、たすき掛けに構える。水平方向に回転できる大きな朝顔が特徴。名称はアメリカの作曲家スーザの名に由来。
スタッカート staccato[伊]
音と音のあいだを切って演奏すること。〈
レガート
〉の対語。stacc.と略記。楽譜では符頭の上下に(・)をつけて指示。
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ストップ stop[英]
オルガン、ハーモニウム、チェンバロなどにおいて、同一系列の発音対の列を選択し、鍵盤によって発音可能にする装置。ノブ、タブ、レヴァーによって操作する。
スービト subito[伊]
〈すぐに〉〈ただちに〉
スピネット spinet[英]
16世紀から18世紀にかけて使用された、通常1段鍵盤の小型の
チェンバロ
。弦は1鍵につき1本で、鍵盤から斜め右奥方向へと張られる。形は三角形、五角形、六角形などさまざまである。音域は普通4オクターヴ半。
スフォルツァンド sforzando[伊]
〈とくに強く〉。sf. sfzと略記。〈スフォルツァート〉とも。
ズモルツァンド smorzando[伊]
〈弱くしながらだんだん遅く〉。
スラー slur[英]
高さの異なる複数の音符につける弧線。
レガート
で一息に演奏することを示す。
【セ】
声部 voice[英] Stimme[独]
多声的な音楽において、楽曲を織りなしている各旋律線のこと。
世俗音楽 secular music [英] weltliche Musik[独]
〈宗教音楽〉の対語として、非宗教音楽全般をさす名称。
絶対音楽 absolute music [英] absolute Musik[独]
文学や絵画などの、音楽外の観念や表象と結びつくことをせず、音楽独自の原理・法則で自己目的的な世界をつくりあげる音楽。〈
標題音楽
〉の対概念。
絶対音感 absolute hearing[英]
[独]
任意の音の高さを、他の音と関連付けずに、直接に知覚する能力。〈
相対音感
*〉の対語。
セーニョ
seigno[伊]
ダル・セーニョ
の項参照。
セリー音楽
[仏] serial music[英] serielle Musik[独]
セリーをもとに構成した音楽。セリーは、
十二音技法
で音高に適応されたのち、さらに音高以外の属性(音価・強度・音色など)にも適用された。セリーが全面制御する音楽は〈セリー・アンテルグラル〉とよばれる。
セレナード
[仏] serenade[英] Serenade[独]serenata[伊]
〈夕べの音楽〉の意。〔1〕夕べに恋人の家の窓下で歌われる愛の歌。〔2〕18世紀後半の多楽章の器楽曲に付けられた題名。モーツァルトの曲などが有名。
全音音階 whole-tone scale[英] Ganztonleiter[独]
半音階の音をひとつおきにとって作った、6つの全音からなる音階。
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全音階 diatonic scale [英] diatonishe Tonleiter[独]
オクターヴに5つの全音と2つの半音を含む音階で、半音の位置により長音階と短音階とに分れる。〈全音階的音階〉ともいう。
>>譜例を見る
全音符 whole-note[米]semibreve[英・伊] ganze Note[独]
音符の一種。こんにちではこの音符を基礎に、その1/2(2分音符)、1/4(4分音符)という具合に諸音符を関連づける。
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全休符 whole-note rest[米] semibreve rest[英] ganze Pause[独]
休符の一種。こんにちではこの休符を基礎に、その1/2(2分休符)、1/4(4分休符)、という具合に休符を関連づける。
前奏曲 prelude[英]
[仏]
〔1〕礼拝の最初に演奏される器楽曲。〔2〕
組曲
や
フーガ
の冒頭で演奏される導入的な役割の楽曲。〔3〕独立した楽曲としての
前奏曲
。ショパン、ドビュッシーの前奏曲集が有名。
セント cent[英]
平均律の半音を100等分した、理論上の微分音程。半音は100セント、全音は200セントに相当。
センプレ sempre[伊]
〈つねに〉。
旋法 modus[ラ] mode[英] Modus[独]
〔1〕ある旋律に特徴的な音高・音域の使い方や、節回し。〔2〕ある旋律で用いられる音を音高順に配列し、その旋律が特徴的に使用する音域や、その旋律における主音(およびその他の支配音)の位置を示した音列。モード。
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【ソ】
装飾音 ornament, grace[英] Verzierung[独]
[仏]
旋律を飾るために付加される音。楽譜では小音符や記号で指示。記譜されない即興的装飾音もある。
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相対音感 relative hearing[英]
[独]
ある音の高さを、特定の音名の音と比較して識別する能力。〈
絶対音感
*〉の対語。
総譜 score[英] Partitur[独]
合奏、合唱、重唱、重奏の各パートの譜表を、ひと目で見られるよう上下に配列した楽譜。
属音 dominant[英] Dominante[独]
全音階的音階の第5音。主音についで重要な音で、主音とともに調を支配する。
属調 dominant key[英] Dominanttonart[独]
ある調の完全5度上の調。たとえばハ長調にたいするト長調。
属和音 dominant chord[英] Dominantakkord[独]
属音の上に構成される和音の総称。属三和音(
)、属七の和音(
)、属九の和音(
)など。
ソステヌート sostenuto[伊]
〈音の長さを充分に保って〉。
即興演奏 improvisation[英] Improvisation[独]
楽曲の一部または全部を即座に創作しつつ演奏すること。→
アド・リブ
即興曲 impromptu[仏]
ロマン派
の楽器小品の表題のひとつ。即興性を思わせる要素はあっても、実際に即興で演奏される曲というわけではない。〈
アンプロンプチュ
〉。シューベルト、ショパンの曲が有名。
ソット・ヴォーチェ sotto voce[伊]
〈静かに抑えた声で〉。
ソナタ sonata[英・伊] Sonate[独]
〔1〕16、17世紀には〈器楽曲〉の意。〔2〕
バロック
時代の複楽章の器楽曲。〔3〕
古典派
時代以降、
ソナタ形式
の楽章を含む、3-4楽章構成の器楽独奏曲。
ソナタ形式 sonata form[英] Sonatenform[独]
18世紀以降、
ソナタ
や室内楽や
交響曲
の楽章(とくに急速な第1楽章)を構成するさいに好んで用いられた形式。(序奏-)提示部-展開部-再現部(-コーダ)の形が基本。提示部では主題(主要主題と副主題)が提示され、転調が行われる。その後、展開部を経て、再現部では主題が主調で回帰する。
ソプラノ soprano[伊・英・仏]
〔1〕女声の高音域。〔2〕和声や
対位法
で、最上声部のこと。〔3〕同一属の楽器のなかで高音域のものをいう。ソプラノ・サクソフォンなど。
ソルフェージュ [仏] solfeggio[伊]
〔1〕本来は
ソルミゼーション
による歌唱訓練のこと。〔2〕転じて、音楽の基礎教育全般。
ソルミゼーション solmization[英・仏] Solmisation[独]
音階の各音にそれぞれ1音節をあてはめ、声による読譜を行うこと。本来は〈ut, re, mi, fa, sol, la〉の6つの音節を用い、
ヘクサコード
*の読み替えをしながら読譜を行った。
ア
カ
サ
タ
ナ
ハ
マ
ヤ
ラ
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