ヤマハホール(銀座)

~ヤマハのさまざまな専門技術を集結し、アコースティック楽器に最適で豊かな響きを追求~

半世紀以上にわたり、銀座を代表するホールとして親しまれてきたヤマハホールが、「アコースティック楽器に最適なコンサートホール」として生まれ変わりました。
ヤマハの音・音楽の全ての技術とノウハウを投入することで、楽器の音が最も美しく、そしてクリアに響く豊かな残響特性を実現しました。ピアニッシモでも楽器本来の音が際立ちます。また、ステージと客席との境界を極力排した設計により、演奏家と聴き手との一体感が生まれ、音楽をより身近なものとして感じることができます。

静けさの確保

ヤマハ銀座ビルの前面道路の直下に地下鉄が走っており、地下鉄固体音対策が必要でした。
そこで、ホールを振動騒音源から遠ざけるために、上層部(7~9階)に設置し、①建物全体のSRC構造化 ②ホール・スタジオ等への防振遮音構造(浮き構造)の採用を行いました。
さらに、ホール・スタジオ・サロン・音楽練習室等様々な室間の遮音性能確保のため、6面防振遮音構造や部分的な防振遮音措置を施しました。

鉄道固体音対策の詳細はこちら

ヤマハホール 構造図
アコースティック楽器に最適な響き

ヤマハホールは333席と小さいホールながら、アコースティック楽器に最適かつ、ここでしか味わえない音の魅力を備えたホールをコンセプトに設計されました。

敷地の制約がある中、天井高を可能な限り確保し、上部に向かって広がる形により上方から降り注ぐ豊かな響きを生成しました。さらに音響支援システム(AFC)を導入することでさらなる残響音を実現しています。また、高吸音の天井裏に繋がる扉を開閉することで残響時間を自在に調整できるようにしました。
高天井により不足しがちな初期反射音をサポートするため、舞台上部に浮雲を設置しステージへ反射音を戻すことで演奏し易いステージを実現しました。一方、豊かな響きの中でもピアニッシモまで芯のある音を客席へ届けるため、段床、正面反射板を工夫し、直接音が遮られず、鮮明な音が届けられるように調整しました。

小ホールでは強くなり過ぎる側方反射音を制御するため側壁形状にも工夫が施されました。側壁のデザインは、音響的には側方反射音の制御する一方、時間的な変化やゆらぎを表現したファサードデザインである斜め格子の意匠的コンセプトの踏襲が必要だったため、斜め格子の間に形成される♢面を傾け、反射音の方向性・拡散性を制御することで、音響と意匠の両立を実現しました。

側壁パターン

音響データ

主な用途 コンサートホール
室容積 2,520㎥
座席数 333席
残響時間* 1.6~1.5秒(可変扉閉~開)
2.4~3.0秒(AFC:ON)
平均吸音率* 16~17%(可変扉閉~開)

*:空席時、中音域

 

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